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Twitter Send 2010/11/07 16:43 KST
菅直人首相「日韓の安保協力も考えるべき段階」


【東京7日聯合ニュース】日本の菅直人首相は7日、聯合ニュースとの書面インタビューに応じ、ソウルで開かれる20カ国・地域(G20)首脳会合(金融サミット、11〜12日)の成功に向け、議長国韓国のリーダーシップに期待すると述べた。また、横浜で開催されるアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議では「議長として指導力を発揮する」とし、両国で開催される国際会議の重要性を強調した。以下は一問一答。

菅直人首相=(聯合ニュース)

――韓国で開催されるG20サミットと日本で開催されるAPEC首脳会議の意義は。また、準備中のメッセージやG20サミットへの期待と注文は。

「韓国が議長を務めるG20ソウル・サミットとわが国が議長を務めるAPEC首脳会議は、いずれも世界の主要国・地域の首脳が一堂に会する重要な機会だ。G20は主要な先進国と新興国が一同に会する機会であり、またAPECは、アジア・太平洋地域の多様な諸国・地域が会する機会として、性格は違うが、それぞれ世界経済にとり大変重要な会議であり、今回大きな成果を出せることを期待している」

「世界経済の成長は継続しているものの、先行きは不透明であり、持続的成長を達成するためには、G20での国際協力が鍵となる。ソウル・サミットの成功に向け、議長国韓国のリーダーシップに期待しており、わが国として最大限貢献する考えだ。その直後、わが国が横浜で開催するAPEC首脳会議では、アジア太平洋の将来像を共有し、地域経済統合と地域の成長戦略で具体的成果を出すべく、私としても議長としての指導力を発揮する考えだ。特に、アジア太平洋自由貿易圏(FTAAP)に向けた道筋を模索することを含め、地域経済統合を更に推し進めるとともに、世界の成長センターであるこの地域全体の成長戦略をとりまとめていきたく、韓国とも緊密に協力していきたいと思っている」

――8月に発表された韓日併合100年に関する首相談話は、韓国で非常に高く評価され、韓日の外交関係は前例のない改善をみせているとの声も多く上がっている。現在の韓日関係、未来の韓日関係をどのように考えているか。また、首相談話で表明された「朝鮮半島由来の図書の引き渡し」に対する韓国国民の関心は非常に高いが、現在の進展状況および引き渡しが可能になる時期はいつごろになるか。

「今年は日韓関係にとって節目の年であり、日本政府としては、過去の歴史から目を背けることなく、反省すべきことは反省しながら、これからの100年を見据え、未来志向の日韓関係を構築していこうと考えている。このような日本政府の考えは、8月10日に発表した私の談話で示したとおりだ」

「日本と韓国は長い交流の歴史を有しており、両国の国民がお互いに抱く友情の念は、かつてないほど強くなっていると思うが、揺るぎない関係の構築に向けて、不断の努力を行う必要がある。そのためには、文化交流や青少年交流は非常に重要だ。日韓政府間では多くの交流プログラムを実施しているが、地方レベルや民間の交流も大変活発になっている。これらを後押ししていくことが必要だ」

「また、私が総理に就任した後、李明博(イ・ミョンバク)大統領とは、首脳会談や国際会議の機会に何度もお会いする機会があり、率直にいろいろな話をしてきており、トップ同士でも信頼関係を築いていると感じている。先般の談話では、日本が統治していた期間に朝鮮総督府を経由してもたらされ、日本政府が保管している朝鮮王朝儀軌等の朝鮮半島由来の貴重な図書の引き渡しを行いたいとの日本政府の考えを述べた。そのため、現在鋭意準備作業を行っているところだが、いずれにせよ、できるだけ早い時期に引き渡しを実現したいと思う」

10月にベトナム・ハノイで行われた首脳会談で握手を交わす菅首相と李大統領=(聯合ニュース)

――李大統領は昨年6月に訪日した際、日本の天皇の訪韓を要請した。また、当時の共同通信とのインタビューでも、韓日関係の距離を縮め、未来志向的な関係設定のため、天皇の訪韓が必要だとする見解を示した。天皇訪韓についての見解は。

「天皇陛下の御訪韓については、諸般の事情を踏まえ、慎重な検討が必要と考えている」

――北朝鮮は最近、後継体制作りを急いでいる。一部では北朝鮮内部の状況が急変する可能性に備えるべきだとの声も上がっているが、これに対する考えは。また、基本的な日本の対北朝鮮政策は。

「9月28日に開催された朝鮮労働党代表者会等を通じて、金正日(キム・ジョンイル)総書記の親族を中心とした体制作りが進んでいると思われることや、党の体制が正式に整備されたことにも注目している。今後このような体制作りのプロセスが円滑に進むのか、また、そのような中で北朝鮮の内外に対する政策に変化が生まれるのか、といった観点から引き続き北朝鮮情勢を注視していきたいと思う」

「一方で、北朝鮮の内部の事情にかかわらず、北朝鮮自身が国際的孤立から脱することによってしか将来が開けないことは変わらない。そのために、北朝鮮が国際社会の声に真剣に耳を傾け、関連安保理決議や六者会合共同声明を完全に実施することが北朝鮮自身の利益だ。わが国としては、引き続き米国、韓国との三カ国間でしっかり連携して諸課題に対応することが重要と考えており、関係国と緊密に連携しながら、北朝鮮に対して非核化、拉致問題等の問題解決のために前向きかつ具体的な行動をとるよう求めていきたいと思う」

――北朝鮮の核実験やミサイル発射実験、中国の軍事力拡大などと関連し、東アジアの安定と繁栄に向けた米国との同盟関係、アジアの隣国との協力関係を強調しているが、韓国とは今後どのような協力を期待しているか。

「韓国は、日本にとり基本的価値を共有する最も重要な隣国であり、今後の東アジアおよびアジア太平洋地域の平和と安定と繁栄にとって、堅固な日米同盟の深化とともに、未来志向の日韓関係の構築及び日韓連携の強化は、極めて重要な課題だと思う。日本と韓国は、政治・経済・文化分野のみならず、安全保障分野における協力も考えるべき段階に来ていると思う。地域及びグローバルな課題を含め、両国間で将来何を協力して出来るのかについて、両国間でよく考えていきたいと思う」

――両国政府は経済的協力と相互利益の強化に向け、経済連携協定(EPA)の締結を進めてきたが、互いの見解の溝から進展がままならないのが実情だ。EPAの進捗(しんちょく)と韓日の経済全般での交流拡大に対する見解は。

「日韓は世界においてお互いに主要な経済国の一つであり、先進工業国として、世界経済をけん引していく立場にある。また、両国にとりお互いは主要な貿易相手国だ。このような日韓両国がEPAを締結して自由なモノの流れを作り出し、アジアから世界経済を引っ張っていくことは、むしろ日韓両国に課された21世紀の使命ではなかろうか」

「さらに私としては、今後100年の日韓関係を見据え、このような重要な意義を持つ日韓EPAの渉をできるだけ早期に再開し、両国間でEPAを締結することを通じ、一層強固な日韓関係を構築していきたいと考える。この関連で、私は昨日夜に閣僚委員会を開催し、わが国としてのTPPへの対応ぶりを含む『包括的経済連携に関する基本方針』に合意し、同方針を発表した。この『基本方針』の中でも、『現在中断している日韓EPA交渉の再開に向けた取組を加速化する。』旨言及している。今回私が最も重点を置いたのは、『農業の再生』と『開国』を両立させるということだ。世界のヒト、モノ、カネを呼び込むとともに、日本の1億の市場を30億以上のアジア・太平洋地域とリンクさせることにより、わが国の新たなる繁栄を産み出すための今後の大戦略が『国を開く』ということだが、その大前提として、農業の再生に取り組んでいく。この『基本方針』は、これからの日本がどのような方向に進むのか、日本という国の形をどのようにしていくべきなのかという、日本にとっての『新しい地図』であり、日本にとっての揺るぎない『羅針盤』になると確信している」

――以前にも訪韓されたことがあるが、韓国に対する個人的な所感、嗜好、アドバイスなどは。また、韓国国民へのメッセージがあればお願いしたい。

「私はこれまで韓国を何度も訪問してきているが、最近では、2008年の李大統領の就任式の時に伺っており、短い訪問だったが、躍動する韓国の未来志向の力を感じた。この度G20の機会に再びソウルを訪問できることを楽しみにしている。昨今の『韓流』ブームで韓国を身近に感じている日本人が増えている。私は、焼肉やキムチといった韓国料理が大好物だ。私の母も韓国のテレビ番組をとても楽しんでいる。日韓両国民がよりフランクに付き合える関係になってきているのではないか」

「日韓両国は距離的に近い隣国であるだけでなく、世界の他のどの国よりも共通点が多く、理解し合い、また協力し合っていける関係であると考える。これは韓国国民に対してだけでなく、日本国民に向かっても申し上げたいことだが、日韓間では年間500万人にも迫る人の往来があり、その国民一人一人が国の代表であり、一人一人の理解と協力がこれまでの日韓関係の土台であり、また未来の日韓関係を築いていく主役であると思う。私も李大統領と信頼関係を構築しつつ、両国関係の発展に努めたいと思う」