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北朝鮮の「ガールズグループ」 異色公演1回きり
2012/12/30 11:28 KST文字拡大 文字縮小印刷 つぶやく

【ソウル聯合ニュース】北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)体制が発足した今年、北朝鮮の文化界で最も注目を集めたのは「牡丹峰(モランボン)楽団」だった。

 同楽団が7月6日、平壌で行ったデビュー公演は衝撃的だった。胸のラインが見える色とりどりのドレスや10センチを超えるヒールを履いた10人余りの若い女性がレーザーの派手な演出で公演する姿は韓国などのガールズグループを思わせるものだった。米国歌手フランク・シナトラの世界的なヒット曲「マイ・ウェイ」といった大衆的な軽音楽を公演するなど、レパトリーも体制の賛美一色ではなかった。

 特に、公演では「白雪姫」「ミッキーマウス」など米アニメーションのキャラクターが登場したほか、ハリウッド映画「ロッキー」の主題歌が流れた。金第1書記をはじめとする首脳部が半世紀以上非難を続けてきた米映画の映像などを観覧する姿は、「改革・開放」のメッセージを送ったものと受け止められた。

 だが、同楽団は2回目の公演からは軍服姿で登場。欧米の音楽など多彩だったレパトリーは体制賛美一色の音楽に変わった。「白雪姫」「ミッキーマウス」なども姿を消した。

 電子バイオリンなどを使った速いビートの曲や派手な演出は金正日(キム・ジョンイル)総書記時代の楽団との差を感じさせたが、初公演での自由な姿は見られなかった。 

 楽団の公演が変わったのは、あまりにも開放的な形の公演に違和感を覚えた最高指導部や保守層から指摘を受けたためとみられる。

牡丹峰楽団=(朝鮮中央テレビ=聯合ニュース)

 日本の毎日新聞は独自に入手した金第1書記の内部発言録を引用し、金第1書記が牡丹峰楽団について、「芸術創作において絶え間なく革新し、新しいものを創り出すように奨励すべきだ」と評価しながらも、若者が公演を見てお尻を動かすような資本主義的な風潮が広がることを懸念し、「絶対に許してはいけない」と警告したと伝えた。金第1書記が芸術創作で世界的なレベルを求め、新たな形の公演を行うよう指示したものの、公演が予想より自由で開放的だったため、変更した可能性があるようだ。

 また、楽団の公演が「ショー」にすぎないとの声もある。北朝鮮の大学で音楽を専攻したという北朝鮮脱出住民(脱北者)は「金正恩としては政権初期に住民に対し、金日成(キム・イルソン)、金正日時代と違う、何かを見せる必要があった。それが牡丹峰楽団の公演で、異例ずくめの内容で国内外の注目を受けることに成功した。長距離ミサイルのような政治的なショー」と話した。 

kimchiboxs@yna.co.kr