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[時論]核問題で圧力強める中国 北朝鮮は耐えられるか

【ソウル聯合ニュース】米国で今月6〜7日に行われた米中首脳会談の後に流れ始めた米中の「取引」説が、次第に具体化しつつあるようだ。トランプ大統領と習近平国家主席が会談で北朝鮮核問題の解決に向けた大枠に合意したというのが、取引説の骨子だ。つまり、中国が積極的な態度に出て北朝鮮核問題を解決すれば、米国は為替や通商面で中国への強硬姿勢を和らげることで大妥協に至ったということだ。

 こうした観測を呼んだ理由は、中国の動きだった。首脳会談から間もない12日、習主席はトランプ大統領に電話をかけ、北朝鮮核問題などの懸案を巡り長時間意見を交わした。首脳会談直後の電話協議は、極めて異例だ。

 中国国営メディアの論調が一変したことも、憶測を広げた。中国共産党機関紙・人民日報系の環球時報は会談直後、中国の助力を受ければ核を放棄しても政権の安全が保障されるだろうと北朝鮮に迫った。北朝鮮が再び核実験を行えば原油供給を中断せざるを得ないという主張も、中国紙の紙面に載った。北朝鮮にとって、自国の生命線を握っているに等しい存在が中国だ。突然こんな風に締め付けられて大いに困惑しているのは間違いない。

 中国の外交関係者の間では近ごろ、北朝鮮が中国の特使派遣を断っているとのうわさが飛び交っているという。米国にサーバーを置く中国語メディアの多維新聞は17日、中国の王毅外相と武大偉・朝鮮半島問題特別代表が北朝鮮を訪問しようとして断られたと伝えた。英BBCは「中国の上級外交官」が北朝鮮に同様の扱いを受けたとし、中国の北朝鮮への影響力に疑問を呈した。さらに米ニュースサイトのハフィントンポストは、中国共産党序列7位の張高麗副首相や丁薛祥・党中央弁公庁常務副主任が特使として出向く可能性があると報じた。両氏は中国政府を代表する親北朝鮮派だ。公信力のあるBBCやハフィントンポストが扱うくらいなのだから、ただの「うわさ」で済ませられる話ではなさそうだ。

 中国がどの線まで北朝鮮を追い込んでいるのかは分からないが、米国との「取引」を成立させるため、米国の「レッドライン(越えてはならない一線)」、すなわち核実験と大陸間弾道ミサイル(ICBM)の開発をひとまず中断するよう求めるくらいはするはずだ。次の段階として、中国は北朝鮮を交渉のテーブルに引っ張り出し、最終的な解決策を打診するだろう。近ごろ中朝の接触説にとどまらず米朝による接触の可能性までが取り沙汰されている背景には、北朝鮮核問題を巡るこうした情勢の「化学的変化」があるとみるべきだ。

 北朝鮮の韓成烈(ハン・ソンリョル)外務次官は18日、BBCのインタビューで「米国が軍事攻撃を計画しているなら、われわれは核による先制攻撃で対応する」と述べた。米国がそれほど無謀なら、「すぐに全面戦争が起きる」とも警告した。

 原子力空母まで動員して軍事的圧力を強める米国に対し、北朝鮮が連日「戦争も辞さない」と叫び続ける理由を考えてみる必要がある。実際に米国との戦争になれば、それは北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)体制の終わりを意味する。朝鮮半島で戦争が起きるのを最も恐れている人を挙げるとすれば、金正恩朝鮮労働党委員長にほかならないのではないか。北朝鮮にしてみれば、米国の軍事的圧力よりも中国の態度変化の方が痛手かもしれない。敵意をむき出しにした北朝鮮の言葉は、苦しい立場にある首脳部の複雑な心境の表れとも読み取れる。

 いずれにせよ、北朝鮮が選択すべき時が近づいているようだ。北朝鮮はまず、周辺状況がどう変わったのかを冷静に見極め、その上で「核」を除く選択肢のうちでどれが最善かを慎重に選ぶことになるだろう。忘れてはならないのは、そのための時間は無限にあるわけではないということだ。