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[インタビュー]「韓国もアベノミクスを」 提唱者の浜田氏が提言

【東京聯合ニュース】「韓国も日本のような失われた20年を体験することになるかも知れないが、その時はアベノミクスを学んでください。金融政策により雇用や生産の停滞から脱却できる。緊縮政策は答えではない」――。

 アベノミクスの提唱者である米エール大の浜田宏一名誉教授は、このほど東京都内で行った聯合ニュースとのインタビューで、韓国経済に対しこのように提言した。

インタビューに応じる浜田氏=1日、東京(聯合ニュース)
インタビューに応じる浜田氏=1日、東京(聯合ニュース)

 浜田氏はアベノミクスを理論面から支えている学者で、現在も内閣官房参与を務めている。ノーベル経済学賞に近い日本人の一人といわれることもある碩学である。

 アベノミクスは▼大胆な金融政策(金融・通貨の量的緩和)▼機動的な財政政策▼民間投資を喚起する成長戦略――の三本の矢を通じ、低迷する景気を活性化させ、リフレーション(デフレからは脱却したが、インフレには達していない状態)を図る政策だ。

 安倍晋三首相の経済政策の要として、雇用と生産拡大には一定の成果を上げたが、やや頭打ちになっている。物価上昇の鈍さなどにより、日本内でも反対論がある。

 浜田氏は「日本がアベノミクスをやったように韓国も金融政策を行えば、今の状態から脱出できると思う」と助言した。経済低迷に陥らないためには、市場に資金を供給する量的緩和政策が必要という。

 また「為替市場の硬直化や、原油価格の下落などで物価(デフレ)は脱却していないが、雇用(高失業率)や生産(低下)などでは脱却した」として、韓国がこうしたアベノミクスの長所を参考にする必要があると指摘した。

 また、「(韓国が)昔流の緊縮経済政策を行うことは問題で、(アベノミクスを)適用しないのが不思議」と強調した。

 その上で、韓国がアベノミクスを実施する場合、ウォン安となり日本の輸出にマイナスの影響を与える可能性があるが、「必ずや両国ともベターになる」との見通しを示した。

 アベノミクスの効果をめぐる議論に関しては、「日本の評論家やメディアは、自分たちが誤っていたことを認めたくないため、私に金融政策をやったのが誤りだったとまで言わせたいが、彼らが誤っていることは安倍内閣を支持する国民がよく知っている」として、「実際に東京のビルもきれいに建て直り、安倍政権になってから若年失業者もいなくなった」とし、「雇用や企業収益に対しては、アベノミクスはうまく的中した」との考えを示した。

 アベノミクスは金融・通貨緩和措置が功を奏し、第2次安倍政権発足初期は消費の増加や失業率の低下などを生み出した。ただ、15年以降は原油価格下落などの影響でやや効果が鈍っている。

 特に、目標に掲げた物価上昇率2%の達成には遠い状況にある。日本政府は13年春、2年以内に物価上昇率2%を達成するとしたが、目標達成時期の見通しは5回延期され、現在は18年ごろまで先送りされている。しかし、浜田氏によれば、物価が上がることで人々はお金にしがみつかないで消費、投資を行い雇用、生産を高めるため、その意味でのみ物価上昇は必要だとする。つまり、物価目標は二次的な目標である。

 ゼロ金利の影響や為替市場が円安にならないことで、第一の矢の威力が頭打ちになったため、浜田氏は第一の矢の金融政策に第二の矢の財政政策を組み合わせて展開する必要があるとの考えを示した。金融政策がすでに十分働いていることを認めたくないメディアは「アベノミクス提唱者の変節」を指摘することもあった。

 浜田氏は「15年くらいに至るまでは、アベノミクスは非常にうまくいっていた」として、「当初物価はこれから上がるから、貨幣にしがみついていてはだめだということで、お金を使うようになった」と説明。だが、「石油価格も下がったので、これからまたインフレになるだろうとみんなが思いにくい。そのため、金融政策が前より効果が薄れてきた」と指摘した。その上で、状況が変わったため一部の政策の見直しは必要だが、報道のようにアベノミクスに対する考え方が変わったというのは曲解であると強調した。

 その上で、今後の消費税引き上げについて、消費者が不安になっているため増税を思いとどまり、財政支出を増やす政策を積極的に展開する必要があると強調した。

 日本政府はアベノミクスの一環として、消費拡大のため消費税率引き上げを先送りしている。しかし、景気回復が遅れて2回延期しており、現在は19年10月に消費税率を引き上げる方針だ。

 浜田氏はトランプ米政権の発足や韓国との関係悪化の長期化などにも言及し、韓国と日本は経済分野で協力する必要があると強調した。

 トランプ氏については、「本人に乱暴な表現がまだ残っているし、側近にも経済の論理を真面目に考えている人が少ないのではないか」として、自分の企業に命令できたように、世界経済にも命令できると思っているように見えると指摘した。その上で、メキシコとカリフォルニアの国境税について取り上げ、国境税が実現すると、トランプ氏が警戒するドル高につながると予想。「保護主義を国境税でやれば、その分だけドルはどうしても上がらざるを得ない」と述べた。

 また、トランプ氏は「円が安すぎ、ドルは高すぎ」と発言している。浜田氏は「経済の論理に反して、日本なり中国なり韓国を攻めてくる時には大変になる」と警戒した。

 最近の韓国と中国、日本の緊張関係に関しては、それぞれの国民が「良い教育を受けて、勤労意欲がある国民」との見解を示した上で、今後世界で経済発展が最も期待される地域だと説明。「そういうアジアの国民が協力すれば、お互いに良い状態をもたらすことができるのに、政治や外交の事情で、それがうまくいかないのは残念だ」と懸念を示した。

 また、日本を含む東アジア諸国は協力関係を築く必要があるとして、「それ(歴史問題)が不必要に経済の協力関係を阻害することになっては困る。過去を反省することは必要でも、同じカードで相手国を何回も謝らせようとするのにも限度がある」と述べた。

kimchiboxs@yna.co.kr