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中国の旅行禁止措置 業界と自治体は活路模索に懸命=韓国

【済州聯合ニュース】米最新鋭地上配備型迎撃システム「高高度防衛ミサイル(THAAD、サード)」の在韓米軍への配備に強く反対する中国が、自国旅行会社に今月15日から韓国旅行商品の取り扱いを中止するよう指示したことを受け、韓国の関連業界と自治体が懸命に打開策を探っている。韓国を訪れる中国人客は年間約800万人と訪韓外国人客の半分を占め、大打撃は避けられないものの、ただやられるわけにはいかないと奔走している。

3月上旬、釜山に立ち寄った中国のクルーズ旅行客=(聯合ニュース)
3月上旬、釜山に立ち寄った中国のクルーズ旅行客=(聯合ニュース)

◇深刻な被害にあえぐ済州島

 中国人旅行客が査証(ビザ)なしで訪問できる南部の済州島では、中国人客が主体の旅行会社や宿泊施設、飲食店の休業が続出する見込みだ。済州市内のあるホテル(70室)は、15日から当面営業を見合わせることにしている。同市の別のホテル(160室)も昨年10月から中国人客が減少し、経営を続けられなくなったため、廃業手続きを踏んでいる。

 THAADをめぐり韓中にあつれきが生じた昨年にも、済州島には306万人の中国人客が訪れており、中国による旅行禁止は大きな痛手だ。

 中国人客の済州島旅行を専門とするある旅行会社も、15日から休業に入る。観光ガイドと社員を合わせて1000人近くを抱えるこの会社は、一部の社員に有給休暇の取得を勧めるなどして難局を乗り切ろうとしている。

 中国人客の多かった南東部の釜山も、関連業界が打撃を受けている。釜山市内のコスメショップの店員は「客の3分の1が外国人で、そのうち半分が中国人」だとし、「中国人客の増加で近所にコスメショップが増えたが、経営への打撃が長引けば休業・廃業する店が出るに違いない」と肩を落とした。

◇中国人客依存からの脱却図る自治体

 状況が予想以上に深刻なことから、各自治体も対応を急いでいる。済州島を行政区域に持つ済州特別自治道は中国発のクルーズ船の寄港取りやめを受け、タグボートやクルーズターミナルの営業損失を補填(ほてん)する財源などとして国費や融資資金の支援を政府に要請した。あわせて、国内外からの修学旅行客、日本や東南アジアからの旅行客の呼び込みに一段と力を入れている。

 釜山も、台湾や日本、東南アジアからの旅行客呼び込みを図っている。直行便のある日本の都市を出発する旅行商品を業界と共同で開発するほか、東南アジア市場に向けては韓流、美容、ドラマ撮影地観光を盛り込んだ旅行商品をPRし、イスラム教徒のための観光プログラムも用意する方針だ。

 また、平昌冬季五輪を来年に控えた北東部の江原道も、中国人客への依存度を下げるため日本やベトナム、フィリピンなど新たな市場の攻略に尽力するとともに、五輪の経験豊富な欧州諸国からの旅行客増加に力を入れる。

◇THAADめぐる葛藤いつまで

 ただ、業界や自治体のこうした努力も中国人客が抜けた穴を完全に埋めることはできないため、THAADをめぐる韓中間の葛藤がいつまで続くのかが目下の関心事となっている。

 韓国に対しさまざまな「報復」措置を取ってきた中国だが、韓国の憲法裁判所が10日に大統領の罷免を決定して以降はTHAADに対する批判のトーンを抑えている。一部では、18〜19日に予定されているティラーソン米国務長官の訪中が中国の報復の行方を決めるとの見方もある。

 だが、尖閣諸島をめぐる2012年の日中紛争の例から分かる通り、中国の全方位的な報復は1年以上続く可能性もあるため、中国人団体客に依存している観光市場を正常化する必要性が指摘されている。

tnak51@yna.co.kr