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<インタビュー>韓国に日本の「本場の味」伝える呉知宣さん
2010/12/27 19:59 KST文字拡大 文字縮小印刷

【ソウル27日崔セイル】韓国に本場の日本料理を伝えようと、懸命に努力する韓国人女性がいる。ソウルの日本料理店「Tokyo Saikabo」の総責任者を務める呉知宣(オ・ジソン)さんだ。

 韓国生まれだが、高校まで日本の学校に通うなど、ほぼ日本人と同じ感覚を持っている。そのため、店の立ち上げではデザインから料理のコンセプトまでを一人でこなした。厨房はもちろんホールスタッフも、日本人と日本語のわかる韓国人を起用している。「料理だけではなく、文化も一緒に伝えたいから」という。

呉知宣さん=(聯合ニュース)

 特に厨房は、東京・恵比寿の日本料理店「賛否両論」の経営者で、テレビや雑誌などさまざまなメディアにも登場する料理人、笠原将弘さんの推薦するスタッフでそろえている。笠原さん本人からも月1〜2度はコーディネートに関するアドバイスを受けている。

 オープンして1年半しか経っていないが、すでに集客目標の8割に達している。店はソウル有数のファッショナブルな街として知られる清潭洞の一角にある。1階はカップルや家族向けに、モダンでシンプルな空間にデザインされている。2階はテーブルや畳部屋の個室が並び、接待の多い企業関係者に喜ばれている。畳部屋の個室は11月に来韓した鳩山由紀夫前首相も利用し、大変満足していたという。

 駐韓日本大使館や駐韓日本企業関係者も多く訪れているが、客の9割は韓国人だ。だが、それだけ「本場の味」を伝えることは大変だ。刺身やすしは日本のスタイルで、熟成させたものを提供しているが、「活魚」の味に慣れている韓国人は新鮮ではないと苦情を言ってくる。

 「こくとうまみを出すため、熟成させたものです」と説明しても、なかなか納得してもらえない。本場のキムチを食べた日本人が「腐っている」と苦情を言うのと同じだろう。しかし、ここで負けたら「本場の味」ではなくなる。何度も説明を重ねた結果、今では「ほかではもう食べられないよ」と言ってくれるお客さんもできた。

 韓国の名門、ソウル大学を卒業している。人気ドラマ「IRIS〜アイリス〜」の主演女優、キム・テヒとは大学同級生で、大の仲良し。韓流スターのペ・ヨンジュンとともに店を訪れたこともある。もとは広告エディターになりたかったが、日本で韓国料理店などを営む厳しい父親の一言で仕方なく同大学の食品栄養学科に進んだ。しかし、後悔はしていない。今ではむしろそんな父親に感謝している。

 呉さんは、日本で年間売上高30億円を超える韓国料理・食品専門店「妻家房」社長の長女だ。

 とはいえ、世間一般の感覚とずれた社長令嬢というわけではなく、小学生時代から店のレジに立ち、皿洗いからホールまで何でもこなしてきた。店のオープン前には、日本酒のソムリエと呼ばれる「きき酒師」の資格も取得している。仕事をしていく上で、社長の娘という立場はいらない。自分の実力で、いずれは父親を超えたいという夢も持っている。今回の仕事はその第一歩とも言える。

 至る所で「親の七光」のある昨今、実力を磨いて、自ら輝こうとする若き女性の挑戦が続く。

csi@yna.co.kr

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